レジオネラ症感染危険要因の点数化

下の表はビルの用途・使用水によりレジオネラ症感染危険要因を点数化したものです。点数が多いほどレジオネラ属菌の水質検査や、清掃・消毒による維持管理をする必要性が高くなります。

感染危険要因としては次ぎの三つの条件が示され、さらに、危険度に合わせて点数化されています。

レジオネラ症感染危険要因の点数化

エアロゾル化

  1. 給湯水・浴槽水・修景水 ⇒ 1点
  2. 冷却水 ⇒ 2点
  3. 加湿器・シャワー水・ジャグジー ⇒ 3点

周辺環境

  1. 通常の環境 ⇒ 1点
  2. エアロゾルが流れ込み易い場所 ⇒ 2点
  3. 閉鎖環境 ⇒ 3点
  4. ネブライザー(人工呼吸器) ⇒ 4点

対象となるヒト

  1. 健常者 ⇒ 1点
  2. 喫煙者・慢性呼吸器疾患 ⇒ 2点
  3. 高齢者・乳幼児 ⇒ 3点
  4. 手術後の患者 ⇒ 4点

となっており、上記を組み合わせて点数が多いほど、維持管理の内容も厳しくなってきます。

点数と維持管理の関係

  • 3点以下:常に設備の維持管理に心がけ、必要に応じてレジオネラ属菌の検査を実施
  • 4~5点:1回/年、設備の稼動初期にレジオネラ属菌の検査を実施
  • 6~7点:2回/年、設備の稼動初期と稼動期間中にレジオネラ属菌の検査を実施
  • 8点以上:3回/年、設備の稼動初期と稼動期間中にレジオネラ属菌の検査を実施

上記に基づきレジオネラ属菌の水質検査を行った結果、厚生労働省の指針値である100mL中10CFUを超えた場合は、清掃・消毒を行った後、再度、水質検査を行い10CFU/100mL未満であることを確認しなければなりません。また、シャワー水やジャグジー水のようにエアロゾル化しているものは、レジオネラ属菌がエアロゾル中に混入して、肺に吸入する率が高いので、常に10CFU/100mL未満を目標値としています。表1 感染危険要因の点数化

対象水病院老人施設特定建築物営業用
給湯水4~6点4~5点3~4点 
冷却塔冷却水5~8点5~7点3~5点 
修景水5~8点5~7点3~5点 
渦流浴・温泉(循環式)6~9点6~8点3~5点5~8点
加湿器水(非加熱式)7~11点7~9点6~8点 
※レジオネラ症防止指針より

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