会長ご挨拶
令和4年11月1日
日本カンピロバクター研究会会員各位
日本カンピロバクター研究会
会長 朝倉 宏
(国立医薬品食品衛生研究所)
御 挨 拶
第15回日本カンピロバクター研究会総会におきまして、前会長 中馬猛久先生より、会長の任を引き継ぐこととなりました。これまでに諸先輩方が築き上げてこられた、本研究会の活動に一層力を尽くし、更に発展させて参りたいと考えております。会員並びに関係各位の皆様におかれましては、引き続きご理解とご協力を賜りますよう、切にお願い申し上げます。
本研究会は、発足以来、研究会総会を毎年開催し、我が国のカンピロバクターに関する様々な分野の最新の情報を会員の皆様と共有し、議論を重ねる場として機能して参りました。本菌による健康被害は食品を介して生じる割合が他の細菌性感染症に比べても高く、食品内での本菌制御に向けた取り組みが求められていることはご承知の通りです。近年では、分野横断的な汚染実態把握や分離株のゲノム性状探知も積極的に検討され、新たな知見が今後更に発信されるものと期待されます。また、病原性、感染メカニズム等の解明に資する基礎研究も着実に発展を遂げつつあると感じております。カンピロバクターによる食中毒が依然として多発する中、人の健康被害防止に向けた基礎・応用研究が共に必要とされる状況にあり、日本カンピロバクター研究会では、一つの研究領域に留まることなく、国や自治体等の行政機関、そして動物の生産や食品の製造加工等に携わる方々との交流や連携を推し進めることで、カンピロバクターに関わる諸問題の解決に取り組んでいきたいと存じます。皆様方のご理解、ご支援、並びにご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。