レジオネラ症の発症例

平成14年7月に発生した、宮崎県日向市の第3セクター経営のスーパ温泉の事故では、レジオネラ属菌の基準値10CFU/100mLの15万倍(150万CFU:細菌を計数する際の単位で、平板培地に菌が発育し形成したコロニーの数を表し、colony forming unitの略)検出されました。

給湯配管内にはヌメリ(生物膜微生物が作り出した粘液性物質で、アメーバが存在し、そのアメーバ内にレジオネラ属菌が入り込んでいる)が形成されており、そこでレジオネラ属菌が増殖したと推定されます。同施設では給湯配管内の消毒洗浄を徹底し、公衆浴場の浴槽水と同様な管理を図ることとしました。

この事故による損害賠償等は3億数千万円を要したということです。また、平成16年2月頃、A温泉地でレジオネラ属菌数が基準値を超えていたのに、何ら対策を無視していた施設が行政から改善命令が出されたと言うケースもあります。

最後に、レジオネラ症の主な発症例を表に示しました。

年月場所状況発病死者
H14年7月宮崎県日向市循環式温泉浴槽中に高レジオネラ菌数295人7人
H12年6月茨城県石岡市循環式浴槽水の換水・消毒不十分でレジオネラ増殖43人3人
H11年6月愛知県自宅24時間風呂で水中分娩した女児が死亡1人1人
H8年1月都内超音波加湿器のレジオネラ汚染、新生児が感染3人1人
H8年8月都内冷却水が感染源で、ポンティアック熱の発症45人0人
レジオネラ症の発症例(国内)
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